ディープインパクト〜世界最強馬〜【全レース動画まとめ】

ディープインパクト。確かに彼が、世界で一番強い競走馬だった瞬間がありました。彼のレース動画を、デビュー戦〜引退レースの有馬記念まで、解説付きで全レースまとめました。
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※動画はYoutubeより
 

2006年11月26日

ジャパンカップ〜全てを振り払い〜



10月11日。

衝撃的なニュースが目に留まる。

「ディープインパクト引退」


今年一杯で引退し、種牡馬になるという記事だった。

組まれたシンジケートは日本馬史上最高額の51億円。


ディープインパクトのレースを見れるのは多くても後2戦となった。

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国内復帰戦にはジャパンカップが選ばれた。

凱旋門賞に限らず、海外遠征からの復帰戦は調整が難しい。

幾多の名馬が敗れ、復帰すらままならなかった馬もいる。

最近では、凱旋門賞で勝つ寸前までいったオルフェーヴルが復帰戦にジャパンカップを走り、2着に敗れている。

凱旋門賞後に薬物による失格が判明した後、ディープインパクト陣営は獣医師に見せることを二度としなかった。

疲労回復の注射等も打たなかった。

「今までの強さはドーピングのお蔭だったのでは?」

という実しやかに囁かれ始めた世間の声を払拭するためだった。

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1週前の追切りはDWコースで77.5−12.5。

デビュー時の様な時計が戻ってきた。

武豊を含む陣営の思いは一致していた。

「絶対に負けられない」

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少頭数ながら、メンバーは揃っていた。

プリンスオブウェールSやブリーダーズカップというGTを勝ち、その年にヨーロッパの年度代表馬にも選ばれる、デットーリ操るウィジャボード。

1つ下の二冠馬メイショウサムソン

そして前年の有馬記念でディープインパクトを破り、ドバイシーマクラシック1着、キングジョージ3着という成績を残してきたハーツクライ

その他にも3歳の強豪ドリームパスポート、GT馬コスモバルク、フサイチパンドラなどがディープインパクトの前に立ちはだかった。

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入場人員は125.7%の12万182人。

単勝オッズは1.3倍。ジャパンカップ最高支持率。

どんな疑惑があろうと、ファンはディープインパクトの潔白を、速さを、そして強さを信じていた。

小雨舞う寒さは、レースを待ちきれない大観衆の熱気にかき消されていた。

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ゲートが開き、ディープインパクトはすぐにポジションを下げる。

久しぶりに最高峰からの競馬となった。

ハーツクライは3番手。有馬記念と同じような位置だ。

それを外側から見るようにメイショウサムソン。

その後ろの内々をじっくりとウィジャボード。

ディープインパクトは静かに、そして確かに飛ぶ準備を整えていた。

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大欅の向こうでレースが動く。

武豊が僅かに仕掛け、ウィジャボードの外に併せる。

そして直線。

ハーツクライは動きが悪い。メイショウサムソンも伸びそうで伸びない。

ウィジャボードの手応えは抜群だが、ディープインパクトが凄い脚で外側から蓋をしたことにより、前が詰まる。

武豊の腕が光った。

馬場の良い内からドリームパスポートが抜けかかかる。


ディープインパクトが武豊の鞭に答えて大外から伸びる。


大歓声に驚きヨレながらも、力強く。

この瞬間、熱いものが込み上げてきたのは私だけではないだろう。


ウィジャボードも懸命に追い込んできたが、時すでに遅し。


ファンの、関係者の、武豊の想いに、ディープインパクトは満点の走りで応えた。

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レース後、世界ナンバーワンジョッキーのデットーリはこう言った。

「私の馬は確かに世界一の牝馬だった。

だが、勝った馬は世界一の牡馬だった。」



武豊は、後1戦で引退が決まっている愛馬に向け寂しそうに言った。

「もっと乗りたい。」





posted by deepimpact20020425 at 00:00| レース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする